中居正広主演で松本清張「砂の器」


 SMAPの中居正広(31)が、故松本清張氏の名作「砂の器」に挑戦する。来年1月にスタートするTBS日曜劇場(午後9時)枠で、過酷な宿命を背負ったピアニストを演じる。「砂の器」は過去にも映画化、ドラマ化されているが、シリアスな演技には定評がある中居だけに、同局では「髪をふり乱して宿命に挑みかかる中居正広に期待してほしい」と話している。


 「砂の器」は、60年から61年にかけて新聞紙上で連載された故松本清張氏の代表作。迷宮入りと思われた殺人事件で捜査を続ける刑事の執念と、栄光を目前に自らの過去を消すために殺人を犯してしまうピアニストの宿命を描く。74年に野村芳太郎監督、加藤剛主演で映画化され、ピアノを弾くシーンと過去の回想が重なるクライマックスは、映画史に残る名場面として知られる。テレビでも91年に田中邦衛、佐藤浩市らの出演でドラマ化されている。


 今回中居が演じるのは、大きな宿命を抱え、出生から18年間の人生を自らの手で封殺したピアニスト、和賀英良。宿命と、強い上昇志向の間で苦悩する役柄だ。伊佐野英樹プロデューサーは「ドラマ『白い影』などで中居さんのシリアスな演技には定評がある。考え事をする中居さんの物憂げな横顔にドキッとすることがある。バラエティーの『中居くん』からは想像もできない。そんな彼の意外な一面に期待したい」。人間が抱えている光と影をリアルに演じられる俳優として起用したという。


 原作発表時とは時代背景が異なることから、今作では原作にあったハンセン病に関するくだりは登場しない。時代設定も大きく変更し、原作にないヒロインを登場させるなど、04年バージョンを目指すという。


 犯人を追って捜査を続ける今西刑事役に渡辺謙のほか、和賀と悲劇的な恋に落ちるヒロイン役を松雪泰子が演じる。共演は武田真治、永井大、赤井英和など。


 伊佐野プロデューサーは「努力によってどうにもならないものが宿命。逃れるために闘いを挑むのか、受け入れて心穏やかな人生を選ぶのか。観てくれる人と一緒に考えていきたい。髪を振り乱してピアノを弾き、宿命に挑みかかる中居正広を楽しみにしてほしい」と話している。


[2003/11/11/06:41 紙面から]

http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/p-et-tp0-031111-0003.html

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